仏教の大切な教えの一つに「少欲知足」があります。
あまり欲ばらないで、満足することを知れという教えです。

お金やモノに恵まれることが幸せの尺度になっている現代では
なんとなく、軽んじられがちな教えとなりつつあります。

しかし、この「少欲知足」という教えは、
かみしめてみると、とても含蓄のある教えだと思います。

お金持ちになりたい。
あの車が欲しい。
人も羨むような恋人が欲しい。
成功して尊敬されたい。
大活躍して注目を浴びたい。

欲求を持つからこそ、幸せに近づけるという見方もあるかもしれません。
しかし、その一方で「欲求は苦しみの元」という見方もあります。

どこまで追いかけても欲求の向かう先には幸せはなく、
不満と苦しみと不幸が積み重なってゆくばかりだというのです。

これは、心理カウンセラーの黒岩貴さんが書いた
他人支配をやめると幸せになる」という本の中の一節です。

ご紹介を兼ねて一部引用してみます。P20の原稿です。

************ 以下、著書からの引用文 **************

野球少年を例に取りましょう。

ある野球少年が甲子園にあこがれ、甲子園にさえ出られれば幸せだと思い、
日夜練習に励んでいます。夢が叶って出場決定。

少年は今度は一回戦に勝ちたい、
もし勝てれば自分は幸せ者だと思います。

そして、一回線に勝てたとき、
決勝まで行ければ良いという新たな欲求が芽生えます。

晴れて決勝戦に行けたら、今度は優勝さえすれば幸せだとなり、
優勝したらしたで次の大会でも優勝したくなります。

卒業すれば、大学野球かプロ野球に入れたら自分は幸せになると信じます。
ところが、入れても二軍ではいやだし、一軍に入れればスタメンでないといや、
オールスター戦にも出場したいとなります。やがて、メジャーリーグに進出したくなり…

************************************

ご紹介した一節は、勿論、向上心が悪いという話ではありません。

「そうなれたら幸せ」という考えは、
「そうなれなかったら不幸せ」を招きやすいということなのです。

上述した甲子園の例でも、決勝で敗れたとしたときに、
悔し涙を流したあとで、

「でも、ここまで来れて自分は幸せ」と気づけなければ、
準優勝をしたのに、幸せを味わえないということになります。

人間が抱える苦しみの原因とは、
この「自己実現」と「自己概念(こうありたい)」の間に
生じているギャップなのです。

このギャップこそが人間の苦しみの正体だということを
是非忘れないで下さいと著者の黒岩貴さんは述べています。
精一杯頑張って実現した結果が、
それが全国やクラス内や社内で仮に第3位でも、
それはそれで、前向きに受け入れましょうということです。

その結果、次の目標を立てるのは大いに結構ですが、
幸せの欲求と向上心を混同していたら、
幸せ感は得られないと思います。

「小欲知足」の中でも、特に重要と思うのは「知足」です。

知足=足るを知る

「足るを知る者は富む」と言う句があります。
今を満ち足りたものとし、現状を受け入れた者は、
満ち足りた心で生きていけるという意味です。

決して、「現状で満足し、我慢しておきなさい」という
消極的な意味ではありません。

いいかえれば、「足るを知る」というのは、
「自分サイズ」で生きようということです。


人の物差しで自分を測らないで、
自分の物差しを持って自分を測りましょう。

そうすれば、生きていることに前向きになれると思います。

そうしたら、「自分は今の自分に十分満足している」ことが分かります。
それが「足るを知る」はじめの一歩ではないでしょうか。

お釈迦さまは、
「欲望というものは満たせば必ず次の欲望を生む」と指摘しています。

この果てしない欲望をどうやって自身でうまく決着をつけてゆくかです。

お釈尊さまは、「欲望を満たすのはいけない」とはいってはいません。

「欲望というものは、絶えず危険性を伴うものであることを知り、
その制御を学びなさい」と いっているのです。

「少欲知足」

これは、「自分に必要なものは
物心両面において最低限”足りている”ことを認識する」
ということです

あれも欲しい(足りない)、これも欲しい(足りていない)と
欲望の充足にばかり目を向けないで、

今の自分の恵まれている点を数え上げてみてごらんと
教えてくれているのです。

自分が誰の世話になってここまで来たかとか
社会(時代)の恩恵に預かっている面とか
そういう点に着目してごらんと。

それが 「幸せ感を得られる大切なものの見方」なんだよ、
感謝する心が心の幸せを招くんだよと、教えてくれているのです。

本日はここまで。
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